今回はリスクとNG行動についてです。
投資でリスクというと、リターンとの振れ幅を指しますが、今回は懸念点の意味で考えます。
リスク(懸念点)について
米国インデックスファンドを投資信託で積み立てていくうえでどういう懸念点があるでしょうか。
株の暴落
基本的に米国株は暴落を経験した上で右肩上がりをしています。
暴落したタイミングで売却して利益を確定しなければ損になりませんので、引き続きコツコツ買い続けるのがよいでしょう。
また暴落自体は定期的に起こるので最初から「暴落してもうろたえずコツコツ続ける」と想定しておきましょう。
暴落時に解約すると損が確定してしまうので注意が必要です(後述)
会社の倒産
暴落して会社が倒産したら株の価値は0になります。
ただそれが起こり得るのは基本的に個別株の話です。インデックスファンドでは起こる可能性は極めて低いでしょう。
インデックスファンドはS&P500であれば優良な500社への分散投資です。たとえ1社がダメになっても大きな痛手になりません。(その分、1社が大きく伸びても一攫千金になることないでしょう)
ちなみに優良でなくなった会社は定期的にファンドが入れ替えもしてくれるので安心です。
また、フォンドとは別に証券会社が倒産しても顧客の資産は原則的には守られるためリスクは低いです。
元本割れ
上記2点は正しいファンド選択が出来ていれば基本的に大丈夫と考えています。
本題はこちらです。
インデックス投資の長期運用の勝率が高いとはいえ、元本割れの可能性はあります。
シミュレーションができる「ファンドの海」さんのサイトで、
米国株(先進国株式)を毎月3万円、初期値のリターン5.00%、リスク19.59%としてシミュレーションするとこのような結果になります。
元本割れする確率は 24.6% です。
意外に高いですね。
積み立てを辞めるタイミングにもよりますが元本割れになってしまうケースがあります。
その場合は切り崩す額を控えめにして、株価が回復してから予定どおり切り崩すような運用をしていくなど調整が必要です。
では、元本割れしていなかった場合を見てみると20年総額723.0万円の投資で・・・
運用結果が 790.2万円 以上になる可能性は高く(確率70%)、
もしかしたら 1053.9万円 以上になるかもしれません(確率50%)。
しかし、 1405.6万円 以上になる可能性はそれほど高くありません(確率30%)。
となっています。
リターンの結果が非常に魅力的ですね。
20年後の結果という切り取り方をしているので、元本割れしていた場合は株価の回復まで積み立てを続けていれば結果が変えることができます。
ファンドをすぐ切り崩さなくても生活できる金額を手元に残しておけば問題ないと個人的には考えています。
※当然債権など投資先を分散していればより盤石な資産運用になりますが今回はインデックスファンドのみの運用を想定しています。
期待値が高いとはいえ、積み立て終了時点での元本割れはそれなりの確率で起こります。
このシミュレーション結果を受けて「怖い」「不安」といったマイナスイメージが先行した場合は投資をしない方がいいかもしれません。
NG行動について
世の中には「リボ払い」「ワンルームマンション投資」などお金のリテラシーを低い人を狙ったわかりやすいNG行動があります。
株にも絶対的な正解はないかもしれませんが、わかりやすくNG行動があるのでいくつかピックアップします。
銀行や証券会社から進められた投資信託を買う
銀行側からオススメされるものは手数料が高いものが多いです。
当社調べ(笑)の謎ランキングで1位の物などの資料と合わせて説明されます。
SBI証券や楽天証券でS&P500のインデックスファンドを買いましょう。
ネットなどで情報が出回る以前はこういった詐欺まがいの商品がたくさん世に出回っていたそうです。
株が危険な印象になった原因のひとつに、こういった手数料目的のひどい商品があるのではないでしょうか。
(ちなみに一番の原因はギャンブル運用で億を稼いだ人や破産した人をメディアが注目させて取り扱ったことだと思っています。)
投資とセットの保険に加入する
こちらも手数料が高いです。異常に高いです。
保険は投資も兼ねるものは全てNGと考えてよいでしょう。
保険に加入するなら掛け捨ての保険と、投資は自分の手が投資信託をしましょう。
投資信託は積み立て設定するだけで自動的に毎月購入してくれるので手間もありません。
暴落時に積み立てを解約する
これが一番自分のメンタルとの戦いになるので重要かもしれません。
暴落を経験した上で、右肩上がりで米国株は上がっていると前述しました。
テクノロジーも毎年進化し、人口も増加しているアメリカの経済は天変地異でも起こらないかぎりコツコツ続けるのが正解となるでしょう。
投資信託は定額での購入のため、暴落時は普段より多く購入できることになり価値が回復した時に大きく資産が増えることになります。
しかしながら暴落時にその時点で売却すると損が確定してしまうので積み立てコツコツ続けることが大事になります。
理屈上わかっていても、暴落に直面するとさらなる暴落を恐れて解約してしまうケースが多いそうです。
リスク許容度の面から見ても高額な一括を投資したり、貯金のほとんどを投資用に回したりせず出来る範囲でコツコツ積み立ていくのがよいでしょう。
いかがでしたでしょうか。
暴落局面でいかに平常運転できるかが長期運用にとって鍵となります。
株価の動きに慣れるため、とりあえず低額で投資信託をするのが経済の勉強にもなり、自分のメンタルの動きの把握にもつながりそうなのでおすすめです。
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※記載情報は投稿時のもので個人の主観も含みます。投資運用についてはご自身の責任の元、無理の無い範囲での運用をおすすめします。また、納税等については税務署へお問い合わせください。